突然ですが、外食産業の中で余り景気に左右されない唯一の業態が「そば屋・うどん屋」です。
今回はそば屋・うどん屋の強みを探ってみたいと思います。
私も大好きなそば・うどんの立ち食い屋タイプや大手チェーン店は数多くありワンコインでお釣りがくるくらいリーズナブルでありながら、商品クオリティーも良くパッと食事が済ませられ、忙しいビジネスマンにとっては強い味方の店舗が存在します(笑) (※イメージとして券売機で食券を買って、カウンターで商品を受取り素早くかきこむって感じですか?)
では、具体的にそば屋・うどん屋の強みとは?
なんと言っても「回転率」のよさ?!
一定の時間にどれだけのお客様が来店するかを表す数字で、お客様一人平均で10分在店したとすると、
1時間当たりの回転率は「60÷10」で6回転にもなります。もし20人入れる店舗なら、「6×20」で1時間当たりの限界総客数は120人と弾き出されます。
この簡単な計算式を見ておわかりの様に、回転率はお客様の在店時間によって大きく異なるってことです。
今回は定食屋で比較してみると。メニューを決め定食が出てくるまで多少の待ち時間があり食べるのにもそれなりの時間がかかり、どんなに急いでも30分位はかかります。
回転率は「60÷30」で2回転。同じ20人のキャパシティの店舗なら、1時間当たりの限界総客数は40人にすぎません。
・そば屋・うどん屋
回転率=6回転 総客数=120人
・定食屋
回転率=2回転 総客数= 40人
実に3倍のも違いがあります。
ここで、「そもそも定食屋とそば屋・うどん屋では客単価が違うとだろう」と思った方がいるかと思います。
間違い無いですね♪ 客単価は違いますよね。
では仮に定食屋=800円そば屋・うどん屋=400円としてそれぞれの一時間当たりの売上高を比較すると
・そば屋・うどん屋
総客数=120人 客単価=400円
売上高 48000円(一時間あたり)
・定食屋
総客数= 40人 客単価=800円
売上高 32000円(一時間あたり)
となり、やはりそば屋・うどん屋に軍配があがりますね。(※こんな状況での稼働率だと最高ですね)
勿論「稼働率」「営業時間」「仕入れコスト」「人件費」「商圏」「粗利率」などでビジネスモデルは変わりますが、基本的な条件が同じであれば、そば屋・うどん屋さんが景気に左右されないにくいと思います。
もうひとつの強みと言えば「仕入れコスト&食材ロス」が低い事ではないでしょうか?
そば屋・うどん屋に比べて定食屋さんは圧倒的に生ものを仕入れる量が多いかと思います。
その分ロス率も多いと予測出来、スケールメリットも余り期待出来ません。
そば屋・うどん屋さんが一杯300円、400円という小さな商いの様に思えますが、
実はしっかりとした「損益構造」のシステムが確立されていることが理解できます。
こう見ていくと商売って本当に面白いと感じる瞬間ですね。
新規事業や業態を立ち上げるポイントは、私なりに5つ程あり様々なケースに合わせた損益構造を創り上げる事がリスクヘッジとなり永続的事業を展開する一歩が重要だと再認識しました。
追記・・・・昨日も青年会議所メンバーとの熱いビジネストークで盛り上がりました、やはり身近に刺激でき尊敬出来る方々いる事に感謝。 まだまだインプットできると痛感した日となりました。
※写真は京都会議の現調での一コマ 岡さんと桂つ扇ちゃんです。(許可なしで すみません。)